dalle’s blog

大体音楽と馬と個人的な記憶の記録にシフトしていくようにしています

古典楽器と思いを馳せて

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先日NHKで見たクラシック番組でタンゲンテンフリューゲルを聞いたことをきっかけに「古典楽器」を見に行きました。今日は2箇所。是非皆さんにも行っていただきたいので、簡単に感想を記します。

上野学園大学
http://www.uenogakuen.ac.jp/univer…/campus/exhibit_room.html
https://jp.yamaha.com/sp/services/myujin/9957.html

日本に1台だけあるタンゲンテンフリューゲルを見に行きました。上野駅からてくてく、10分もしないで大学について、受付を済ませて2階へ。小さな部屋にいくつかの楽器が展示されています。

入りしなすぐタンゲンテンフリューゲルがあり、隣にチェンバロ等も並んでました。係りのかたにガバッと中を開けて見せてもらいましたところ、やはり弦をひっかくチェンバロと打つピアノの真ん中、という感じ。歴史として過渡期の作りが見られたように思います。

鍵盤楽器以外にも幾つか展示があり、丁寧に説明してくださるので非常に興味深く、なかでも特に面白かったのはハープ。装飾もさることながら、まずハープというのは最初はそのまま奏でるのみの楽器で、そのあとに踏むペダルがついて、シングルアクションペダルハープとして半音をあげることだけができるようになり、更にその後ダブルアクションペダルハープとして上下半音の調整が可能になったそうで、そのダブルアクションペダルを作った時に「こんなに凄いものを作ったぞー!」ということで、弦の動き(ダブルアクションのメカニズム)がわかる部分をガラス張りで作ったとのこと。笑

他にもホーンは楽器ではなく信号(いわゆる、ラッパとしての役割)だったので、調を変えるために部品を組み替えなければいけなかったことなど、古典が古典たる話が聞けて大変良かったです。

今回どうして来られたのか、と尋ねられたので、番組をみて、と答えると、やはり大学の方も見てらして、「あれは永久保存版です!」と仰ってました。

民音音楽博物館
http://museum.min-on.or.jp/
最寄り駅信濃町から5分くらい。すぐつきます。
あまりにも丁寧に出迎えて頂けるので「チケット必要でしたっけ」と聞いてしまいました。恥ずかしい。無料でございます。オホホ。

2階の展示室はピアノの部屋、自動演奏(オルゴール)の部屋、民族楽器、特別展示の4部屋に分かれていて、ピアノとオルゴールは時間が来ると説明をしてくれます。

まずオルゴールの部屋は15位のオルゴールが並んでますが、小さいものでなく、冷蔵庫くらいの大きいタイプ。幾つかを演奏してくれるんですが、私が気に入ったのは「手回しオルガネッタI型」。
http://museum.min-on.or.jp/collection/detail_D00025.html
日本の方が作ったもので、本のような穴の空いた譜面を差し込んで、ハンドルを回すとパタパタと譜面が進むことで音がなります。

次にピアノの部屋では15台位のピアノとチェンバロが並んでいて、お姉さんがそれぞれに合った楽曲を弾いてくれます!これはめちゃくちゃ楽しかった。ペダルの有り無しに加え、鍵盤の数も音色も変わっていきますが、面白かったのは「コンラート・グラーフ」というピアノ。
http://museum.min-on.or.jp/collection/detail_G00175.html
「トルコ式ペダル」というペダルで、ベルとドラムの音も鳴らせる優れもの!笑
個人的には調和ゼロでNGでしたが笑、ベートーヴェンも使ってたようなので、私のようなアマチュアにはわからないよさがあるんでしょうね…笑

特別展示をみたり民族楽器を叩いたりしていても、この演奏のときは声をかけに来てくれるので安心です。

いずれの施設も無料で楽しめますし、楽器が好きなかたが沢山います。
古典楽器を演奏することは、ただ古い楽器を扱うだけでなく、その音色を駆使して表現した気持ちや情景を掘り下げ、現代のように安定性がなく、再現もしにくい楽器の声をいかに現代人として聞くかということに繋がるので、全く古いだけで無いことがわかりました。

古典楽器から色んな思いを馳せた1日になりました。