dalle’s blog

大体音楽と馬と個人的な記憶の記録にシフトしていくようにしています

【プレゼンテーション】If I Were A Boy/Beyonce

各所でプレゼンテーションして反応が少しあったのでこちらにも書き残しておきます。というか、こういうことがたくさん書けるといいなと思いますが。

紹介するのはBeyonceのIf I Were A Boy。

まず、楽しんでいただく方法としては
①楽曲だけ聞く

www.youtube.com


※英語がわかる人はこのまま歌詞を見ながら②の工程はスキップ

②楽曲を歌詞を見ながら聞く

luckyyygirlll.blogspot.jp


※外部の方が訳してくださったこちらがニュアンス的には自分に近いです。翻訳、ありがとうございます!

③歌詞を思い出しながらPVを見る

www.youtube.com

なのですが。

私が素晴らしいと思ったのは、歌、曲詩、ビデオ、すべて均衡にレベルが高く、どれも飛び出していない上に、どの角度から入ってもほかの分野に遷移できるようなルートができていること。加えて、ちゃんとポップスユーザー向けに間口を広く、とはいえわかりやすいだけでなく波をビデオの中で作ってクライマックスまで用意してあること。
30年生きてきて、お恥ずかしながらこの「三位一体」の感覚に衝撃を受けたのは初めてで、「これがプロの仕事か」と思いました。

 

こっからはネタバレです~。
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基本的に私はビヨンセの曲はこのくらいの音数の少ないものが好きです。
この曲は「もし私が男の子だったら…」というタイトルで、「男の子だったら好き放題する。でも、女の子の話はちゃんと聞いてあげる。だって、彼女の辛さがわかるから」というようなニュアンスの曲です。

ビデオがことに素晴らしいですが、まずビヨンセが冷たい方を演じるので大抵の人はここで「あ~、男女の位置転換をして見せてるわけね~」となるんですが、後半に、ビデオでは口頭会話を行うシーンがあります。ここで「なにをそんな妬いてんだよ…」というようなセリフをお互いに言うのですがその隙間に「What?」という一言が「色をつけて」発せられます。ここがクライマックス。
※個人的にはここでビヨンセがもう少し涙を流してくれても良かったきがする

で、曲としては「女の気持ちがわからない男」という話なんだけど、ビヨンセが先に男を演じることで、「でも、女の子も反対だったら…わかんないよ、おんなじこと、してるかも」というニュアンスも感じます。

哀しいし、すがりたいし、文句も言いたいけど、自分だって完璧にできるわけじゃないってことはわかってる。だから最後に「But you're just a boy」とだけ言うわけです。「だって、でも、あなたはただの男の子だから。」

うわああ~、これってなんか、こんなこと、言われた覚え、言った覚え、ありますよねー??っていう。
とってもシンプルだし、本当に「ポップ」ですが、これがプロが仕事することか~~~!!!と感嘆いたしました。

もちろん純粋に感動もしました。何回か泣きましたから!
でもどれが欠けても成り立ちません。すばらしい作品を見ました!